すばらしい作品に触れる時間は、
それが練習であれ本番であれ、
演奏者にとっておいしい時間であります。
何度もよく噛んで、
いろんな味わいを存分に楽しみたいのであります。
まだもっと味わいたいものや、
大好物になって何度味わっても飽きないものもあって、
そういう作品との出会いにはいつも感謝です。
作品のもつ香りやコク、また温度のようなもの、
それに演奏者の熱意などが伝わって、
お客様までもが「もう一度味わいたい!」と感じて下さったら、
こんなに嬉しい事はありません。
そういう時間のためにも、
音楽に対する自分の味覚、嗅覚などを
たえず磨いておきたいものです。
いやはや、まだまだ修業です。