にらもやしとまとの日記

さすらいのぴやの弾きのたわごとです

うたう劇場2001。

やっぱり「オアブラ」は傑作だ。

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一人の女性が、
送られてきた品物にお礼状を書いている。
そこへ、「礼状など書く事はない」と
言いながら入ってくる一人の男(ただし女性っぽい)。
誰だと聞けば、「あなたの分身だ」と言う。
やりとりをするうちに、もう一人、
その分身の男から生まれたという分身(京都弁を使う男)がまた現れる。
元々の女性の状況を「良くない」という分身の男と、
その男の状況もまた「良くない」というそのまた分身。
この三人のやりとりが実に珍妙で、でもどこかリアルで、
身につまされる心地になったりもする。
「オアブラ」とは、
女性が昔送ってもらったという塗り薬の名。
信じる人には効く、というその薬をめぐって、
女性と分身1と分身2が意見を戦わせていると・・・。
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元になったのは、平田俊子氏による「開運ラジオ」という戯曲。
これを平田あゆみさんが「うたう劇場」のために歌芝居に仕立てた。
ちなみに、
あゆみさんと俊子さんは親戚でもなんでもないらしい。

「オアブラ」初演の歌い手三人とピアニスト一人。
その中にいた幸運を、
ワタクシは今細胞ごとプルプル震えるほどに感じるのであります。