にらもやしとまとの日記

さすらいのぴやの弾きのたわごとです

絶望ののちの大きな幸福!

まいの第19回演奏会(長野市芸術館リサイタルホール)が終わりました。
去年開館されたばかりの新しいホールで、
私自身初めて足を踏み入れたのですが、
いやぁ、実に素晴らしいホールでした!

初めてのホールという事もあり、
前日リハでは、じっくり時間をかけて、
いろんな配置で音の鳴り具合や混ざり具合を確認しました。
その結果、
ピアノ付きステージでは、ピアノは舞台中央一番奥で蓋全開、
その前に歌い手が二列で並び、指揮者は客席から、という事に。
それで練習して、リハが終了し、
前夜祭的食事会もして解散。
でもどうやら、
指揮者のA先生はじめ、歌い手もピアニストも、
納得したつもりでいながら、
お互いの表情が見えない状況でのステージに、
どこか不安を抱えていました。

当日朝のリハーサル開始時にA先生から、
「ずっと考えていたんだけど、
音響的な事を少々犠牲にしても、
やっぱり心からアンサンブルできる状態にしよう。」
との言葉が!
かくてピアノは舞台中央手前で蓋半開、
歌い手はその奥で、パートをバラバラにして二列に並び、
指揮者も舞台の上に立ち、
お互い表情ごと細やかにやりとりができる状況となりました。
前日の「お互いの表情は見えないけど、心で合わせよう。」
という荒療治(?)が効いたのか、
ただいつもの環境に戻っただけなのに、
もう本当に幸せで、心地よくて仕方ありませんでした。

当日早朝から調律して下さったM沢さん、
一番奥では全開にしてもモヤつくだろうという事を想定して、
少し全体的にシャープな音に整えて下さいました。
結局手前に配置する事になり、
そのお気遣いに添えなかった事、すみませんでした。
でも、リハ中にピアノとの対話もできて、
本番の頃にはすっかり打ち解けた気分で弾いておりました。
実に素晴らしいピアノでした。ありがとうございます。

そして何より、
当日悪天候にもかかわらずお運び下さった多くのお客様。
一人目の歌い手が出てすぐに始まり、
最後の歌い手がはけるまで下さった拍手の温かさ、忘れません。
ありがとうございます。

また、前日の舞台での試行錯誤、当日の急な変更などにも
速やかに、かつにこやかに対応して下さったホールスタッフの皆様。
いろんな雑事を一手に引き受け対応して下さった、
Kさんご一家の心強いご協力。
私たちが音楽の事だけに集中できたのは皆様のおかげです。
出演者一同、心より感謝申し上げます。