こんな調子でまた練習中止などあったりして、
先の予定も立てづらい昨今ですが、
皆様お元気ですか?
さて、
先日NHKで放送された
「ショパン国際ピアノコンクール」
録画してあったものを今朝視聴しました。
コンクールの時期は、今回ずっとオンラインで拝見していたので、
(しかもオンタイムで!)
次の審査の待ち遠しさなど鮮やかに思い出しました。
当時は翌日眠くなったりして大変でしたが、
コンテスタントの皆さんの研ぎ澄まされた音楽を
浴びるように聴いておりましたので、
眠くても心がヒタヒタに潤っていました。
若くて瑞々しい、まるでしぶきが見えるような音楽も、
研究し考え抜かれた内省的な、それでいて熱のあるような音楽も素敵で、
それらを全て受けとめるショパンの音楽の魅力を再認識し、
コンテスタントそれぞれの音楽人生の重要なひとときを
少しずつ共有している気分で拝聴しました。
考えさせられたのは、
「これこそショパンだ、と思われていたスタイルも、
少しずつ変化して次へ向かっている。」
ということ。
こうあるべきだ、というのは
音楽のスタイルではなくて信念として持つべきなのですね。
求められるもの、良いとされるものは、時代時代で刻々と変化していて、
自分と社会との関わりの中で、取捨選択のできる感覚を磨き続けること。
常に上書き保存できる順応性を持って、変化を恐れないこと。
それでも変わらないものがあるとすれば、それこそが自分の核で、
それと社会の需要が一致する時、求められる音楽家として生きていけるのだと思います。
歳を重ねていくと、変化や順応することが時にしんどくなるけれど、
これまでこうしてやってきた、というスタイルはあるとしても、
違うものを否定せず、議論や検討する勇気を持って、
これからも音楽家の端くれにいたいものだ、と思っているところです。