にらもやしとまとの日記

さすらいのぴやの弾きのたわごとです

声と言葉と音楽と。

出張中に宅配便の不在連絡票が入っていて、
楽しみにしていたCDだったので、すぐに再配達をお願いしました。

CHANTICLEERの「Colors of Love」。

発売は1999年、
今更どうしたの、という感じなんですけども。
視聴して、即決で取り寄せ決定した訳ですね。
そしたら、予想以上に素晴らしくて、
ただいま2回連続全曲再生中であります(笑)。

1曲目、スタッキーの「黒いくちばしの小夜なき鳥よ」から
わしづかみにされております。実に素晴らしい。

こういうのを聴くと、
どんな楽器も人の声にはかなわないんじゃないかと思えてきます。

あ、そうそう、話は変わりますが、
とある雑誌に柳家三三(やなぎやさんざ)さんの記事が掲載されておりました。
落語家さんですが、クラシック音楽が大好きなのだそうです。
クラシック音楽との出会いや、いろんな演奏に対する感想、
また、オススメのCDなどを挙げてらっしゃいます。
その中で印象的だったお話。
・・・
政治学者の丸山眞男さんのエピソード。彼はあるヴァイオリニストに
「演奏会の後、あなたの演奏が素晴らしかったと言われるより、
今日のベートーヴェンはよかったねと言われるような演奏家になってほしい」と注文したという。
「それを本で読んだ時に、あっと腑に落ちたんです。師匠・小三治
『お前の落語は、客にうけるために面白くしようと噺より前にお前がしゃしゃり出るのがみっともない』
と言われていたのはこのことか、と。
僕が噺を面白くするのではなく、もともと噺は面白いんだからその面白さを表現することを考えればいい。
それに気づけただけでも、音楽を聴くようになってよかったと思いました。」
・・・
ここ数年は、夏になると落語を聴きに東京まで出かけているのですが、
落語とクラシック音楽には共通点がたくさんあるように常々感じておりました。
落語家さん側からも同じ風に感じてらっしゃる部分があったと分かって、
なんだかちょっと嬉しくなったのです。