にらもやしとまとの日記

さすらいのぴやの弾きのたわごとです

「その音はもう過去。」

久しぶりに大谷大学混声合唱団さんの演奏会に出演します。
OBOG合同ステージでの「水のいのち」(高野喜久雄作詩 郄田三郎作曲)を、
北村敏則先生(通称きーちゃん先生)の指揮、ワタクシのピアノ、
現役のメンバー、プラス懐かしい面々との共演です。

もう三度ほど練習に参加していますが、
きーちゃん先生の言葉選びというか、表現がオモロイ!!
例えば音が低いと
「天井にぶち当たっている。そんなん聴かされて心地いいか?」
と突きつけて、
「1mmでも隙間があれば『頭の上に一体どのくらい余裕があるんだろうか。』と思わせる事ができる。」
と。でもぶち当たればただただ不快だ、と。
それで良い例と悪い例とを実際歌って聴かせて(しかも良い方はとびきりの美声で)。
ブレスが浅いと、
「両足としっぽの三点で支えて!」
とか、流れが悪いと
「みんなはその音をその時その時で歌っている。
でも平林先生は2小節先を考えて弾いている。今弾いてる音はもう過去や。」
とか。

歌い手が理解したと納得できるまで同じ箇所を何度も反復して、
その場しのぎや適当に歌う事を許さず、
また脱線話(もちろん音楽に関わる)もなかなか多いので、
反応するための集中力がないと大変だけれど。

この先生に、大学時代のワタクシは副科声楽で担当して頂き、
大変お世話になりました(というか、出来が悪くて苦労をかけました。。)。
当時、レッスンが早々に終わった時には、
残りの時間によく先生のレパートリーの練習をお手伝いさせて頂いたのです。
今こうして細々とでもアンサンブルピアニストで生きているのは、
その頃頂いた厳しいアドバイスあっての事だと確信しています。

きーちゃん先生がエヴァンゲリストをつとめられるマタイ受難曲が、
12月1日(土)18時から岐阜のサラマンカホールで演奏されます。
岐阜バッハ合唱団さんの演奏会です。ご興味のある方はぜひ!
大谷大学混声合唱団の演奏会は、
12月9日(日)15時から八幡市文化センターです。こちらもぜひ!